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2023.06.08

【レポート】4年ぶりの田植え祭りが開催されました!


2023年5月31日、世界遺産の合掌造り集落がある白川村荻町で、田植え祭りが開催されました!

田植え祭りとは、白川村特有の助け合いの仕組み“結(ゆい)”による昔ながらの田植えの様子を再現し、伝統的な田植えを守るために行われている行事。

新型コロナウイルスや雨天の影響でここ数年は開催されていなかったので、今年は実に4年ぶりの開催!村役場や観光協会には「今年は開催できるの?」と問い合わせがあるほど、祭りを楽しみにしている人も多いんです。

開催の数日前に梅雨入りしたため天気が心配されていましたが、当日は雲がありながらも晴れ間がのぞきました!日差しも強すぎず、爽やかな気候で、絶好の田植え日和です。

田植え祭りのスタートは朝10時。ですが、1時間以上前からテレビや新聞などの報道関係者や、白川郷ファンのカメラマンの方がずらり!祭りの開始を待ち侘びます。

そして、10時前になると本日の主役となる早乙女さんたちが登場!かすりにもんぺ、赤い襷を身にまとい、桧笠(ひがさ)を被ったスタイルは、新緑が眩しい合掌造りの景色によく映えています。

この日は約20人の早乙女さんが田植えに参加。村に住む女性はもちろん、村民に誘われて高山市から参加した方もいらっしゃいました。

開始前には田植え祭りの実行委員長から挨拶があり、早乙女さんたちがそれぞれあきたこまちやコシヒカリの苗をヘンコ(カゴ)に移したら、いよいよ田植えスタートです!

田んぼに入った早乙女さんたちが横一列に並び、少しづつ後ろに下がりながら苗を植えていきます。

田植え祭りが行われる会場は毎年変わりますが、今回は「喫茶 落人」さんの前の水田。田植えをする早乙女さんの背に合掌造りが佇む、なんとも白川村らしい景色が広がります。

そしてのどかな風景に響くのは、地元有志の4人による「田植え唄」。「ちょぼーん、ちょぼん」という唄声にあわせて苗を植えていくのも田植え祭りの特徴です。

水田の両脇で早乙女さんたちといっしょに動いているのは、黒い着物にすげ傘を被った「線引き」と呼ばれる方々。2人1組になって田んぼの両脇に立ち、早乙女さんたちが平行に苗を植えられるよう、糸を張っています。

ヘンコの苗が少なくなったら途中で補充し、1束ずつ丁寧に植えていきます。

気がつくと、水田の周りにはたくさんの観光客が!日本人も外国人も、観光客たちはみな、今ではなかなか見ることのできない日本らしくも珍しい光景を、熱心に写真に収めていました。

そして、1時間ほどですべての苗を植え終わり、田植えが完了です!

テレビの取材を受けている早乙女さんもいました

「今年もきれいに植えられました!」「村に賑わいが戻ってきてうれしい」とベテランの村民。今回初めて参加した方は、「田植えはやったことあるけれど、後ろに下がりながら植えるのは難しかったです」と、疲れを見せながらも清々しい表情で語ってくれました。

最後はみんなで記念撮影をして、今年の田植え祭りは終了です!

汚れた長靴を水路で洗ったら、ござに座ってみんなでお団子を頬張り、疲れを癒します。

早乙女さんをはじめ、関係者のみなさんお疲れさまでした!

お米の収穫時期は9月中~下旬ごろ。みんなで力を合わせて植えた稲がおいしいお米に成長していくのが楽しみです。

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