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2023.02.21

【白川村ランチ】手打ち蕎麦 妙幸


白川村南部の平瀬地区にある「手打ち蕎麦 妙幸(みょうこう)」さん。自家製のお蕎麦がいただけるお店です。

味のある藍色の「手打ち蕎麦 妙幸」の大きな看板が目を引きます!

看板の脇道を通って店内へ入ると、そこはまるでおばあちゃんの家に来たかのようなほっと落ち着く空間が広がっています。靴を脱いで畳に上がるスタイルで、座敷には席が3組とコンパクト。

店を営むのは、2016年に埼玉県から白川村に移住し、店をオープンした菅原幸一さんです。

実は10歳まで白川村の鳩谷地区に暮らしていた菅原さん。村を離れてからも旧友に会いに白川村にたびたび訪れていたと言います。大学卒業後は会社員として働いていましたが、定年間近になったある時「自分の店を持ちたい」という想いが募り、故郷である白川村で飲食店を開くことを決めました。

白川村への移住を決意してからは、1年ほど村に通い、地域の方と交流しながら移住の準備を進めてました。現在の店舗も、そんな中で見つけた物件です。

店内の壁には、写真と共にメニューが貼られています。

ベーシックなせいろ蕎麦やかけ蕎麦から、玉子とじ蕎麦、鴨南蛮蕎麦…。白川村らしい、すったてせいろ蕎麦もあります!

さらに、蕎麦以外にも蕎麦つゆで作るという親子丼や蕎麦焼き味噌、野菜の天ぷらといった料理も。

素材はできるだけ地元のものを使っていて、白川村で採れたネギや大根、キクラゲ、山菜、「深山豆富店」さんのすったて、丼ものには地元農家「大田ファーム」さんのお米を使用しています。

今回は、そんな白川村産の具材がいろいろ入った「精進煮かけ蕎麦」をいただくことに。

精進煮かけ蕎麦 1,220円

椎茸や舞茸といったキノコに、なす、ごぼう、長ネギ、ミョウガが入っていて、とっても具だくさん!

土佐のカツオから取った出汁が効いたつゆは、滋味深い味わいで、ゆずの爽やかさな風味が広がります。なすやキノコにはつゆがよく染み込んでいて、ごぼうやミョウガは食感が楽しい!

蕎麦は、どんな人にも食べやすい二八蕎麦。もともと菅原さんはそれほど蕎麦が好きではなかったのですが、奥さんのご実家で家庭的な自家製蕎麦をいただいたことをきっかけに、蕎麦好きになったそう。お店を開くにあたって、1年間教室で修行したそうです。

お店は菅原さんお一人で営まれているため、朝は5時に起床してつゆを作り、麺を打ちます。営業中はアルバイトの方に手伝ってもらうこともありますが、注文や料理、接客を一人でこなすこともあるそう。閉店後も皿洗いやふきんの漂白といった片付けをして…とやることがたくさん。忙しなく仕事をしていると、あっという間に夜更けの時間になってしまうと言います。

それでもお蕎麦を喜んでくれるお客さんの姿や、楽しそうな声が厨房にいても聞こえてくることが、何よりもモチベーションになると菅原さん。

「私が話好きなのもあって、時間がある時はお客さんといろいろお話しするのも楽しいですね。『お客さまノート』を置いているのですが、メッセージを残してもらえるのも嬉しいです」

今年で、開業して7年。毎日が慌ただしく過ぎていきますが、これからは少しずつペースを落としつつ、今度は自分が蕎麦作りを教える側になっていきたいと話します。

「幼少期白川村にいたので一応村に戻ってきたことにはなるのですが、長い時間がかかったのでほとんど移住みたいなものかなと思っています。私みたいなほぼ移住者でも、店を開いて、こうした暮らし方ができることを知ってもらうために、蕎麦作りを教えられたらいいですね」。

観光客はもちろん地元の常連さんも愛されている「妙幸」さん。しみじみと味わいたいお蕎麦はもちろん、菅原さんのやわらかなお人柄もお店の大きな魅力です。ぜひ、足を運んでみてくださいね。

手打ち蕎麦 妙幸

住所/ 岐阜県大野郡白川村平瀬126-65

営業時間/11:30~15:00

定休日/火曜日

TEL /05769-5-2378

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